ルノー18 TURBO
accueil/トップページvoitures francais/フランス車指南photos du chemin de fer/鉄写真photos de l'autre/その他写真voyager/お出かけ日記mot de jeu/戯れ言日記

■Index
僕と友の車たち
ルノー5バカラ
アルファスッド1.5スーパー
フィアットパンダ1000CL
アルファスッド1.2ti
ルノー5GTL
シトロエンXANTIA V-SX
プジョー206XT
シトロエン2CV6
シトロエンZXブレーク
ルノー19シャマードTXE

ルノー4GTL
メルセデスベンツC200
シトロエンBX16TRS
フィアットティーポ16V
シトロエンBX19TRS
ルノー9TSE
ルノー18turbo
ルノートゥインゴイージー
ルノールーテシアRXT
ルノーエスパスV6 RXE
ルノーラグナ1 RTE
プジョー505 V6
アルファロメオ146ti
アルファロメオgtv V6TB
父のクルマたち

オススメフランス車
ルノー19 シャマード TXE 1992
>>偉大なる中庸  2005.6〜現在
>>人との出会いが、紡ぐ糸
思えば僕がブログを始めたのは、このHPを多くの方に見て欲しかったからだった。でも始めたばかりのブログ、なかなか来てくれる方も少ない。なので、ブログ検索で多くの方々のところを訪問して足跡を残し、次第に皆さんと仲良くなっていった。シトロエン乗りの僕だったが、ブログを始めた頃はフシギとルノー乗りの方々のブログが多かった。...そして、オフ会などで久しぶりにルノーに接する機会が増えて行くに連れ、僕の中にある「ルノー好きな血」が猛烈な勢いで騒ぎ出していた。

>>松本に棲息していた「僕の夢」
きっかけは僕のブログの「ルノー19」という記事だった。ルノー19が大好きで、いい状態のがあったら(買えないけど)欲しいなあ、という内容の...。この記事には多くの方々が書き込んでくださったのだけど、その中に「松本にあるお店のルノー19は売り物だ」という情報が...。僕は「買えないんだ、買えないんだ」と思いつつも、こころははやるばかりだった!

>>やっぱり見に行った
エスパス20周年ミーティング以来の友人で、このお店の常連であるS氏の紹介のもと、僕はR4乗りの友人KT君とZXに乗って松本に向かった。買えるなんて思ってはいない、ただ、見ないことには気持ちが収まらなかったのである。そして、お店の奥に、2台(も!笑)のR19が鎮座していた。一台は5ドア/黒、もう一台は4ドア(シャマード)/グリーン。じっくり観察する。5ドアの方は放置期間が長く、エンジン再起は大変そうだった。4ドアは外装こそヤレてるけど、オートマが壊れてエンジンごと降ろしてある状態で、内装は新車なみの美しさだった。息を呑んだ。

ルノー19
▲フランスを連想させるオレンジの街路灯の下、煌々とイエローバルブを輝かせるルノー19。初代サンクを手放して以来、待ちこがれていた光景だ。 2005.6 明大前付近
ルノー19 >>4ドアセダンに心底悩む
エンジンを戻して(+リビルドAT)で走るようにしてもらえば、まだまだ走る。状態から言えば明らかに4ドアの方が生き返る可能性が高い。でもR19の5ドアが大好きな、いや仏車はやっぱりハッチバックだよなあと思う僕には、4ドアセダンというのがひっかかる。いや、セダンは好きだ。R18も、R9もセダンである。でも!ユーティリティの良さが光るZXブレークのあとで、明らかに収容力が落ちるセダンを買うのは勇気が必要だったのだ。

>>アタマをよぎる不安、そして決断
それに、ZXの項目を読み返して頂けるとおわかりかと思うのだけど、その中のひとつ...2.トラブルは出来る限り有ってはならない...という条件から外れ気味(W)。サンクバカラに乗っていたときの様々な経験も蘇り、ただではすまないんだろうなあという心配がこころを支配していた。だけど、結果として僕はこんなにもルノーに戻りたい。ルーテシアでは小さめで、ラグナでは大きめで、メガーヌ1はZXを買うときの印象があって今回は俎上から外れていたので、もうR19しか選択肢がない(間違ってる...汗)のであれば、しかもスーパー希少車でもはや選択の余地が無いのだとすれば、「4ドアだの5ドアだの」って言ってられないことに気づいた。僕は、なんとか家族の了承を取り付けて、R19・4ドア<シャマード>の購入を決断したのだった。

>>待ちに待った納車
お店の方にはとても良くしていただき、2ヶ月の復活期間を経て、R19は路上に復活した。エスパスユーザの盟友KO氏と中央線の115系でミニ旅行を楽しんだ後、お店から引き取ってきたのだった。とりあえずお店を出て、走った...僕らの顔はたったそれだけで案面の笑みだった。これは間違いなくルノーだ!そう、僕はルノーに帰ってきた。すばらしい中型ルノーをひっさげて!ただいま、僕。


ルノー19シャマードTXE はこんなクルマ
ルノー19
※本国仕様。

ルノー9(R9=ヌフ)の後継車として1988年にデビューしたのがルノー19(ディズヌフ=R19)である。基本的にはR9のコンポーネンツを用いながらも、ボディサイズの拡大などによってひとクラス上の車格を感じさせるデザインはジウジアーロの作(といわれている。というのも、本人が珍しく「これは私のデザインです!」って公言していないからだ)。
あまりフランス車らしくないフツウなデザインゆえに世界中でヒットした前任のR9がそうであったように、R19もまたエキセントリックさとは無縁の落ち着いたデザインとなり、内装に至ってはどこのクルマかまったくわからないほど平凡。だが、多くの心配をよそにこのR19はこれまた世界中で売れに売れ、とくにドイツでは輸入車のナンバーワンセールスカーになったほどであった。
本国では当初1.4LOHV、1.4LOHC、1.7LOHCなどのエンジンと3ドア/5ドアを纏って登場。その後「シャマード」のペットネームで、実質的なR9の後釜といえる4ドアセダンを追加。また、のちに
クリオ16Vに搭載されたDOHC 16Vエンジンを搭載した16Sもラインナップされた。その後、R19はのちのメガーヌ1に繋がるアクの強いデザインにフェイスリフト、グレード体系も整理されたのち1995年にメガーヌ1が登場することで欧州市場からはドロップアウトした。だがトルコやアルゼンチンなどでは根強い人気で生産が続行・もしくは開始され(笑)た。我が日本にはデビュー3年以上のちにようやく最上級グレード1.7TXEが5ドア/4ドアで用意されたものの、泣かず飛ばずの売れ行きのまま、当時のディーラージヤクスの撤退とともに輸入が途絶えてしまった。ジヤクスの後を継いだフランスモーターズはフェイズ2の輸入を本格的に考えていたようだが結局導入されずに終わり、正規輸入でありながら台数が少ない「希少車」になってしまったのである。

▲上:松本のお店ではこんな状態だった。だけど、僕らのこころにアツイ情熱を駆り立てるには充分だった。なにしろ、シャマードを見たのは初めてだったからだ
下:2ヶ月の期間をかけて、見事にR19は復活した。
 2005.6 松本

>>素晴らしいシート、直進性
参った。ハンパじゃなくいい。サスが抜け気味なのか乗り心地が悪めなのが気になるが、それさえ直してしまえば、これは素晴らしいGTカーだ。ルノーらしいねちっこい「粘菌質」な直進性と、低速〜高速関係なくステアリングの中立付近のしっかりしっとり感はまさにルノーの味付け。そしてすごく柔らかくないけども形状の適切さ(...適度なフトモモ裏のサポート、ケツの素晴らしい座り、丁度良いランバー支持を持ちつつ上体はリラックス出来る...)がほんとうに気持ちよいシートなどなど、数字ルノーのフィーリングがこれでもかと炸裂している。そして他のルノーの例に漏れず、操作系や乗り味、ドアを閉める音に至るまですべて角が立っていない。まさにルノー、まさにフランス車なのだった!

>>優秀なパッケージング
一見細長く、大きく見えるR19シャマードも、実際は4.2Mちょっとしかない「大きくないクルマ」である。いまや多くのハッチバック車でさえ4.4M近くある昨今では、むしろ小さいといっても良い。だけど、後席は一クラス上のR21(広すぎる程広い)とまではいかずとも、405やBXに匹敵するほどのスペースを持ち、そして驚くべきは後付けされたトランクの容量。高さは制限されるけど、奥行きはZXブレーク以上に感じられるほど広く、あらためてフランス車のパッケージの良さに感心してしまう。しかも、リアシートは分割可倒まで出来るのだ。また、いまとなっては古い設計のこのクルマは、古いが故にすべての窓が立ち気味で頭上の横空間も広く、高さ方向も余裕がたっぷりある。このように外観も真面目なら、設計も極めて良心的・真面目なのだ。道具としてクルマを見る彼の国で売れたというのはよくわかる。日本ではむしろ、こういう「とても真面目に作られた実用車」はセールストークがしにくいので売りにくい。R19は外観などでアピール出来なかったので、この国では売れなかったのである。たしかに外観からはガイシャであることを見分けることさえ難しいかもしれない。でも、改めて眺めると、デザインにまったく隙がないことに気づく。ジウジアーロ+ルノーの仕事の凄さを思う。

ルノー19
▲チョットだけ欧州っぽい(?)。山梨県富士見町で。平凡なようで奥が深い、ジウジアーロのデザインって改めてスゴイと思う。2005.7
ルノー19
▲ワゴンからの乗り換えだったけど、この広いトランクなら大丈夫(だと自分に言い聞かせたW)。実際使ったらほんとに広くて使いやすい。※
ルノー19

>>だけど残る懸念
家族が運転する、ということで買ったオートマのR19。ところでご存じの方は多いかと思うけど、この頃のルノーのオートマは「壊れる」。聞くところによると「ほぼ全部、何かしらのトラブルは起きる(エスパスのも壊れたし)」ものなのだそうだ(怖)。僕のR19だってもとはといえばオートマが死んで、それでエンジンを降ろしていた位なのだから。今回はリビルドのATを積んだのだけど、これだっていつまで保つかわからないのだ。

>>暑い日は弱冷房車、だけど安定する水温
サンクバカラと同じ1721ccエンジンを保つ僕のR19、買う前は不安だった。というのも、この1.7Lエンジンは熱量が多く、サンクではオーバーヒート気味だったからなのだ。R19はエンジンルームが広いし、大丈夫だろうとは思ったのだけれどやはり水温はとても気がかりだった。だけど、33〜34度の酷暑+渋滞でも水温は安定し、エアコンをかければファンが別に回りだしてますます水温が下がってくれる。まあ、そんなにアツイと絶対的に容量不足なエアコンはあまり冷えないのが難点だけど、でも無いより100倍マシだし、雨や肌寒い日などは「風邪引くほど冷える」のだからとっても有り難い。

>>頑張って維持したい、今度こそ(笑&泣
頑張って乗り続ける、そういいながら一体何台の車を乗り継いできたんだろう。だけど、今回の決意はホンモノだと思いたい。だって、高校時代から恋い焦がれたR19、しかもこんなにいいコンディションではもう巡り会えないだろうし、まずタマが無い(泣)。自分が望んでいた物が詰まっているこのR19は、直して直して乗っていきたいのだ。いろいろ乗り換えてきたけど、だけどこれはほんとに手放したくないのである。今は6万キロだけど、それこそ2倍、3倍の距離まで乗ろう。いや、乗りたい。乗り続けたい...。
<このクルマを手に入れることが出来たのも、皆様のおかげです。改めてお礼を申し上げます。

SPEC
全長*全幅*全高:
4255*1695*1395mm
ホイールベース:2540mm
車重:1110キロ
エンジン:1721cc L4 SOHC
最高出力:93ps/5200rpm

最大トルク:
14.6mkg/3000rpm
生産国:フランス
新車当時の価格:259万円
▲まったく味毛のないダッシュボード。R21などにくらべても、ルノーらしさすらない。でも、使いやすく見やすく飽きが来ないのが良い。だからそれで良いのだ。
ルノー19
●写真は特記(※)以外はすべて本人撮影。
▲表参道でサンクたちと並ぶ。数字ルノーの夢の競演?デザインの一貫性は感じられないが、それでもソリッド感は
80年代ルノーに共通するテイスト。2005.7 表参道
ルノー19 ルノー19
▲2世代あとの子孫、現行メガーヌと並ぶ。まったく違うデザインだけど、R9から続くルノーらしさはちゃんと引き継がれているように思う。 2005.6 横浜 ▲ちょっとだけスタッフとして協力させていただいたFrench-French-eastというイベントにて、同じく90年代初期のエスパス2と並ぶ。 2005.7 南町田
ルノー19 ルノー19
▲ルノー市販車で、DOHC 16Vエンジンを搭載したのは実はルノー19が最初。※
▲カルマンが手がけた小粋なカブリオレもあった。※ 
ルノー19 ルノー19
▲これがマイナーチェンジ後のフェイズ2。アクの強い顔になった。※ ▲同じくフェイズ2の3ドア。日本にはこのスタイルの16Sの方が正規輸入車よりも多いかも(笑 ※
Nos voitures/僕と友のクルマたち
prochain page/次のページへ

inserted by FC2 system