シトロエンBX 16TRS
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オススメフランス車
ルノー トゥインゴ イージー 1998
>>この10年で、もっとも仏大衆車らしいクルマ
>>おいしい話
ルノー9に乗り続けていた友人猫澤君だが、ある日、足繁く通っていたルノー世田谷(ヤナセ時代)で、仲良くして貰っていた営業マンから「おいしい話」を聞かされたのだった。それは、超格安で、新車のトゥインゴを売って貰える話だった。1999年にフェイズ2に発展する前後で、黒バンパーの旧型の在庫車一掃的な売り方ではあったが、新車で155万だった(はず)のトゥインゴ・イージーが、それこそン十万引きだったのだから、考えないはずもない。

>>そして衝動買い
BXボビン、スッド、R9と古いクルマを乗って来た彼が、新車に走りたくなったのはたぶん、旧型から一気にアップデートしたXANTIAに僕が乗り始めたことも多少の影響はあると思う。3台ともいろいろ壊れたことを考えると、たしかに故障の心配が(限りなく)無いのはいいことだ。トゥインゴを買うにしても、とりあえずは市場価値のまったく付かないR9(泣)の処遇を決め手から、ということになるのだが、後輩YYが買ってくれることになり、その問題は一気に解決。猫澤君はその場で購入を決定。すごい判断&決断力である。

▲小さいが遠出がラクなトゥインゴで、友人KOは行けるだけ遠くへ出かけた。琴電、仏生山車庫で、もと阪神車と出会う。電車の大きさにびっくり。

>>やってきたかわいい赤カエル
彼の元にやってきたのは、エンジンがOHCになり、でもカラードバンパーになる前の、フェイズ1の最後の最後モデルに当たる。完全なマニュアルと、セミオートマのイージーが選べたが、彼はイージーを選択した。色は「鼻血色」。なかなかいい色だ。まあ、在庫車なので選べなかったのが真相なのだけれども・・・。

>>一言で言えば軽快
ルノーには何台か乗せて貰い、自分も乗っていたので乗り味のようなものはわかっていたつもりだった。でもTWINGOはちょっと違った。スイッチのタッチなどはまごうことないルノーだったけれど、もっさりは走らない。OHCになったエンジンは意外に高回転型の印象で、少しエンジンを回し気味で乗る感覚が軽快な印象を抱かせたのだった。

>>ちょっと違和感のパワステ
ステアリングフィールが少々タイヤの接地感に乏しく、中立付近ももう少ししっかりして欲しい気がした。ルノーのパワステの持つ「なめらかに、でもしっかりしている」感じが少々無かったのは残念だけど、電動パワステゆえ致し方ない部分ではあったのだろう。

>>でもさすがルノーの乗り味
とはいえ、小さくてもルノーらしかったのは、長いホイールベースがもたらす直進性の良さ、そして伝統とも言えるクラスを超えた乗り味だった。広い視界、簡単な構造ながら心地よいフロントの椅子、そして乗り心地と直進性で、このTWINGOもやはりまた長距離ランナーの資質を充分に備えていたのだった。事実、このTWINGOは猫澤君から後輩YYにわたっていく履歴の中で、九州や四国、中国地方へ幾度も幾度もグランドツーリングへ出かけているのである。しかも回してもTWINGOは燃費が12キロ/Lを割ったことがないという。最高で20キロ/L以上走ったこともあるらしい。

▲本国仕様のトゥインゴイージー。ほんとにこのクルマグッドデザイン!※

ルノー トゥインゴ イージー はこんなクルマ
▲ポップ、かつモダン、かつ使いやすく、かつ楽しいインパネ。メーターはインパネ中央・上部の細いスリット!あまりに存在がなくてメーター見ていないことも?※
※本国仕様、キャンバストップ。

ルノーレンジの中ではサンク/クリオ(日本名ルーテシア)の下に位置し、生産が終わったR4=キャトルの後継車という正確付けもあるTWINGOは1993年のデビューだから、もう意外なほどに登場してから経っている。気が付くとちょっと古いルノーになってしまったのだ。
でも今でも少しも色褪せないのは、その内外装のデザインの素晴らしさもさることながら、新しいコンパクトカー像を具現化しようとしたこの車のコンセプト自体が斬新であったからに他ならない。小さいながらもモノフォルムとすることで広い車内を実現し、さらにはフロントシートはフルフラット、リアシートはリクライニングと前後スライドも可能で、さながらミニバンのような多彩なレイアウトを可能としつつもあくまでも小型車であることを貫いていること・・・。そしてデビューから終始車体は3ドアの1種類であることも、また潔い。
TWINGOのエンジンは当初R4でおなじみの1.1LOHVエンジンを改良した1.2Lでデビューしたが、その後新設計の1100ccOHCに変更され、以降はこのエンジンのみである。トランスミッションは5速マニュアル以外にもクラッチレス5速MTともいえるイージーシステムも用意された他、欧州市場には一般的な3速オートマも開発されたものの、日本には最後まで導入されなかった。またこれ以外に、2001年にクイックシフト5という新しいセミオートマが日本市場にも用意されたが、これはマニュアルモードとオートマチックモードが付き、これまでのクラッチレス5速MTよりもマニュアルシフト付きオートマに近くいと言える。
また、TWINGOは
2年おきにボディカラー変更をするなどしたのも欧州車らしからぬ特徴で、つねにアップデートされてきたがそれ以外に1999年にフェイズ2に進化、バンパーやリアランプ、車内の意匠が大きく変更された。この他、エリート仕様、キャンバストップ仕様など魅力的なモデルを精力的に出し続けたが、現在ではTWINGOの日本での販売は行われていない。

>>モノスペースの威力
日本行脚、ともいえるロングドライブの中で、彼らはこの車を宿にして旅を続けたのだった。TWINGOはボディこそ小さいけれど、エスパスのような「マルチパーパスカー」を目指して作られたモノスペースカーなのだ。だから、前の椅子を全部倒してしまえば日本のワンボックスのようにフルフラットになったりする。自由自在に使える、小さくて便利な車なのである。

>>イージーの欠点
説明が遅れたがイージーシステムはセミオートマチックである。これ、慣れないと違和感がすごくある。というのもふつう、クラッチを踏んでギアを動かすのだけど、クラッチはないけどマニュアル操作なので、ちゃんと1速から5速の各ギアを使ってあげないといけないのだ。そのため何気なく乗っていて急にギアを動かすときなど、無意識にクラッチの「本来あるところ」を派手に蹴っていたりするのだ(笑)。クラッチ操作は機械的なものなので、登り坂の渋滞などでは機械はひたすら半クラをし続ける。人間なら切ったり戻したりの断続クラッチが出来るのだが。それゆえ、クラッチトラブルが頻発した。行楽シーズンの中央道上りの小仏あたりの上り坂で止まっているTWINGOを見たことがある。猫澤君のTWINGOも、このクラッチトラブルは例外ではなかったのだった。

>>いまでも欲しい1台
TWINGOのよいところは、見事なまでに大衆車であるところであろう。車内はボディカラーが露出し、プラスチックはプラスチック。装備も最小限だ。でもフランス車らしく基本性能はしっかりしていて、燃費も良い。上を見ていないのだ。これでいい、と割り切っているのである。だから飽きないし、潔いし、気持ちよい。上昇志向が続いてきた90年代以降の小型車の中で、TWINGOはやはり傑出した車であったと言えるし、とてもフランス車らしい1台であろう。だからこれを手放した猫澤君も、彼のTWINGOを譲り受けて、そのあとアルファに乗った後輩も、今でもまたTWINGOが欲しいと良くつぶやく。それが、この車への最大の賛辞であると思うのである。

▲リアシート。座面は薄く、大人の長時間乗車は正直しんどいが、足下はスライドを一番下げれば、広い。椅子の下のバーが前後スライド用。イージーの椅子模様は空。かわいい。※
▲エアアウトレットの上の丸い玉がハザード。みんな押したがる。センターメーターの文字もさっぱりしている。※
▲これがフェイズ2。バンパーがカラードになったり、内装のポップさが薄くなって、ちょっと大人びた感じ。※ ▲フェイズ2ばかりでごめんなさい。かわいいリアスタイル。※
SPEC
全長*全幅*全高:
3425*1630*1415・
ホイールベース:2345mm
車重:870キロ
エンジン:1148cc L4 OHC
最高出力:58ps/5250rpm

最大トルク:
9.3mkg/2500rpm
生産国:フランス
新車当時の価格:155万円
(1998年日本仕様イージー)
▲モノスペースの名にふさわしいサイドプロファイル。ホンダのトゥデイと確かに似ているけど、トゥインゴは二回りほど大きい。こうして見ると、車体の殆どが車室であることに気づく。
なおこのサイドビューイラストはイラストギャラリー・サイドビューシリーズにも載せましたので、もし宜しければぜひ・・・。
▲どこかの本にあった、トゥインゴの時期型予想図。こうなるかどうかはさておき、時期タイプが5ドアになるのは間違いないみたい。ただ、あまり高級志向にならないで欲しいのだけれど。※
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●写真は特記(※)以外はすべて友人KO撮影。

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