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オススメフランス車
ルノー ルーテシア 1.4 RXT 2001
>>現代のサンクは、こんなに良かった
>>衝動買い
友人猫澤君は衝動買いの男?それはトゥインゴの時に思った。だが、また大きな衝動買い。男前だなあ。それがこのルーテシアだった。家がおのおの近かったこともあり、ルノー世田谷には2人でよく遊びに行ったが、そなある日、試乗した1.4Lのルーテシアがもの凄く良くて、そのまま買ってしまった。お安くなっていたというのもあるが・・・しかもその場でトゥインゴを後輩YYに売ることまで交渉して、まさしく試乗戻ってきてそのままサイン、だった。

>>ほんとに良いクルマ
ルーテシアは初代から、一部のジャーナリストに絶賛されていた。要約すると、「クルマとしてちゃんとしている」という評価だった。走る、曲がる、止まるの性能に優れ、しっかりとした車体と素晴らしい乗り心地を持った、このクラス世界一のクルマだと。とくにステアリングのどっしりと、かつしっかりしたフィールは絶賛されるに値するものだったし、馬力はないから加速こそ悪いけれどシャーシのフトコロが深いから小型車とは思えない落ち着いた乗り味を持っている。とくに凝ったメカニズムを用いるわけでなく、コンセプトに頼るわけでもない普通の小型車だが、とにかく真面目にしっかり作ってある。それでいて真面目一徹ではない柔らかさがたっぷりあるのがいいところだ。

>>1.6RXEと1.4RXT
2代目ルーテシアは導入時から本国でもガソリンの最上級グレードたる「RXE」が日本に入って来ていたが、少し自分には違和感があった。むろん、乗れば最高にいいのはわかっていたけれども、クリオに1.6は大きすぎる感があり、装備も少々過剰でベーシックらしさが少し出ていない気がした。ところがこのRXTは、プジョー206の1.4が売れていることに刺激されて導入された廉価仕様だから、不要なアルミホイル、リアのウインドーが手動になるなどの装備のオミットを受けた好ましい「素」の魅力があった。走っても、RXEよりも軽快感が増していたような気がした。

▲雨のもてぎに佇むルーテシア。サーキットの似合わないクルマやなあ・・・2001.8 もてぎ。
▲ぷりんとした可愛いお尻。すでに併用軌道が終わって面白みの何にもない犬山橋界隈にて。2003.3。
>>206と比べてみよう
さて、猫澤君がこのルーテシアを買ったときは僕はもう206に乗っていた。となると、欧州でもセグメントの覇権争いを繰り広げる2台が同時にあることになる。並べて比べたことはないが、乗り換えてみると性格が全く違うのがわかった。軽快なフィールを信条とする「スポーティを押し出した206」、そして軽快感は小型車ゆえ、「けれど基本的にはどっしりしっとりのルーテシア」だ。エンジンは同じ排気量、でも206はただのOHC、ルーテシアはDOHC16V。でも発進の出足は明らかに206の方が鋭く感じられるセッティング。ルーテシアのエンジンはモサっとしていて回そうという気にならないし、回り始めるまで大変だけど回れば止まりにくいような昔日の感覚を持っていた。静と動、くらい違う感じがしたが、初代サンク・シュペールサンクと乗った僕には、モッサリ、どっしり、じっとりのルーテシアの方が好ましく感じられた。

>>疲れない
206の項目を見ていただけるとわかるのだが、僕は残念ながら206に不満が多かった。褒められないレベルの椅子、ちょっとイマイチの直進安定性、ピョコピョコした乗り心地など・・・それがルーテシアには見受けられなかった。椅子はルノーの、いやフランス車の良さを継いだ「たっぷりアンコのフワフワ+芯しっかり」だし、エンジンはモッサリでもスピードを出せば凄く速いし、フラットライドな乗り味は小型車を忘れるレベル。法定速度++の領域でもちっとも怖くない。そう、怖くない。だから、疲れない。GTカーとしての素質は充分だ。サンクで感じた凄さを、このクルマはしっかり受け継いでいた。現代のサンク。素晴らしい小型車。壊れないし(重要)!

>>買わなかった理由
XANTIAの後釜を選ぶとき、206とルーテシアで悩んで、結局206にした。それは前述の如く1.6だったからなんか違うなあというのと、(1.4は出ていなかった)、デザインがフレッシュさで206に軍配が上がったのと、内装の使い勝手が悪かった(小物入れが少ない・・・くだらないかもしれないけど重要だった)からだけれど、1.4RXTにたくさん乗って、いやあ悔しかったすよ。小物入れが少ないことくらいどうでもいいよ!


ルノールーテシア1.4RXTはこんなクルマ
▲すんません、友人のクルマの内装写真って無かったんで・・・本国仕様の車内。ステアリングのデザインが違う意外はほぼこんな感じ。※
※日本仕様、エクスプレッションというグレード

初代・二代目と続けて大ヒットを記録したルノー5(R5=サンク)の後継車として1990年に登場した新世代ルノーの小型車がクリオ日本名ルーテシア。ちなみにルーテシアとは、パリの旧名。いうならば東京=江戸?)。サスペンション形式、3ドア/5ドアのボディバリエーションまでR5を継承したが、ボディは一回り大きくなり、またデザインも90年代初頭にふたたび起こった「国際化指向」の影響でそれほど個性のないスタイルとなった。エンジンはR5同様に広いバリエーションを誇ったが、ターボもデルの代わりに1.8L・DOHC16Vがスポーツモデルのトップエンジンとなるなどの変化を見せている。クリオ1はデザインが普通になったのが成功の鍵だったのか、欧州市場でも好調に販売が推移し、205の後継車を作らずに106306へ上下にシフトしたプジョーに206を追加させるキッカケともなった。その後、クリオは第二世代のクリオ2にフルモデルチェンジする。より一層の信頼性と質感の向上に留意が払われた新しいクリオは、一転して柔らかなラインで構成されたデザインとなった。この頃からルノーはデザインに販売戦略の重きを置くようになっていたので、その効果が現れていたといえよう。国内にはルーテシアは初代から積極的に導入され、3ドアの1.4、5MTという欧州スタンダード的な好ましい仕様が入っていたほどだったが、ルーテシア1の終盤からなって販売ディーラーがヤナセ系のフランスモーターズになるにあたり大幅に絞り込まれ、ルーテシア2の頃には1.6L・RXE 、1.6L・16Vのみでスタートするほどだった。後に高級仕様(R5バカラに相当)のエクスプレッション、廉価版の1.4L・RXT、素晴らしいエンジンを持つ2.0L・RSなどが追加されバリエーションを拡大していった。現在フェイズ2と呼ばれる「後期型」に本国共々移行しているがライバルであるプジョー206には、日本では大きく販売台数に水をあけられている。

▲同じく本国仕様のルーテシア(本国名クリオ)の3ドア。造形的にはこの3ドアの方がよりデザインモチーフの素晴らしさを語る。しかしモダンで良いデザインだなあ。デザインで206を買った僕だけれど。

>>欠点もある?
絶賛ばかりで206が可哀想なので、ルーテシアにあった欠点も述べていこう。まずはヘッドクリアランスが小さいことだ。実はフランス車全般に言える欠点、それがこれ。プジョー306などもそうだし、古くはシトロエンCXもそう。伝統的に着座位置が高いことが相まっての結果かもしれない。ルーテシアの場合ルーフが下がっているので尚更。大柄なKOには少々小さいクルマだった。車内も206よりは狭く感じられた。椅子が分厚いから、という理由もあるだろうけど、ルーテシアに大人4人乗りはちょっと厳しい。それと繰り返すようだけど小物入れが少ない内装、フルフラットを妨害する荷室のタワーバー・・・などなど。でも気づくと、僕がしつこくいう「ダメなクルマの要素」的な欠点ではない。強いて言うならATのセッティングくらいだけど、乗り味に大きく影響はしない。ジャーナリズム的にはATのセッティングは大事かも知れないけれど、それよりももっと大切なことがあるはずだ。基本がしっかりしているルーテシアは、そのあたりに死角が見つからない。

>>このクラス最良の一台か
結論から言えば猫澤君はルーテシアを手放した、でも気に入らなかったからではない。「とあるクルマを見つけてしまった」からだけなのだ。彼らには狭かったというのも理由の一つだとしても、「ルーテシアというクルマが起因の」手放す理由ではなかった。BセグメントはVWポロ、プジョー206、オペルヴィータなどがいる激戦区だから必然とてもレベルが高い争いになるけれど、一通り乗った限りでは、もはや判官びいき丸出しでルーテシアを推す。たしかにもう古い設計になってきてしまったが、むしろ未だ残る古いフランス車の味だと思う方が良い。しかも今はさらに魅力的な1.2Lまで導入されている。エンジンぶんまわして乗りましょう!ちょっとカオが怖いけれども・・・。

▲ちなみに今はこんなカオになっています。アクが強くて日本では大不評だけど、実車はそんなに悪くない。※
▲サンクターボの再来、クリオV6.サンクターボと同じようにミッドにエンジンを積むバケモノ。※
SPEC
全長*全幅*全高:
3770*1640*1420・
ホイールベース:2475
車重:1050キロ
エンジン:1389cc L4 DOHC
最高出力:98ps/6000rpm

最大トルク:
13mkg/3750rpm
生産国:フランス
新車当時の価格:179万円
▲これがデザインがフランス車らしくないと不評だったクリオ(ルーテシア)初代。確かに没個性。ただ、内容は充分フランス車しているので、不人気故の安さも手伝って実は隠れたオススメ車だったりする。※ ▲これがそのサンクターボ。時代は繰り返す。クリオよりはだいぶ派手なデザインなのはこのクルマがラリーカラーをまとっているからだけではない。※
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●写真は特記(※)以外はすべて本人撮影。

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